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岩手県からのメッセージ

 岩手大学は、東日本大震災津波発災後、三陸復興の活動拠点となる釜石サテライトを設置するなど、沿岸市町村と連携を図りながら、三陸沿岸の復興に積極的に取り組んでこられました。
 岩手大学が推進している「地(知)の拠点整備事業」は、新入学生全員が被災地において学修を行う教育プログラムを盛り込むなど、復興をはじめとした地域課題の解決を担う人材育成をこれまで以上に進めていく取組となっています。また、産学官が連携したインターンシップも、学生が県内の企業や自治体等の取組・特色を知り、地元への定着を促す貴重な機会を提供する取組として重要です。
 岩手県としても、若者たちが地域を知り、地域に定着する取組を進める「地(知)の拠点整備事業」の推進に積極的に協力し、岩手の未来を担う若者たちの活躍を支援していくとともに、産学官含め、オール岩手で事業に協力していければと考えています。
 本県は今、世界の頭脳、最先端技術等が結集するILCの誘致実現など、復興の先にある「大いなる岩手の未来」の創造に向けて取組を進めています。こうした先進的な取組を実現していくためには、進取の気性に富み、グローバル視点で考え、地域に密着した行動ができる人材の育成が欠かせません。
 岩手大学は、こうした有為な人材をこれまでも輩出されてきました。そしてこれからも、復興を進める大きな力となり、岩手の未来を切り拓き、日本を、そして世界をも変えていけるような人材が、岩手大学から数多く育っていくことを大いに期待しています。

岩手県知事 達増 拓也

盛岡市からのメッセージ

 国立大学法人岩手大学が文部科学省「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」の採択を受けられましたことに対しまして,心よりお祝いを申し上げます。
 盛岡市では,高等教育機関,試験研究・産業支援機関が集積している地の利を生かし,産学官連携の強化に取り組んでおり,市といたしましても本市に立地する貴学との連携強化に努めてきたところであり,今般COC事業に採択されましたことは,今後の連携に大いに弾みがつくものと期待しているところであります。
 貴学は,平成16年度の国立大学法人化に伴い,「教育」,「研究」,そして「地域貢献」を重要な目標と掲げ,県内各自治体と連携しながら,地域の課題解決に積極的に貢献されるとともに,地場企業と数多くの共同研究を行い,研究成果の地域への還元を進めてこられました。また,平成18年度からは,「地域課題解決プログラム」を実施され,指導教官の元,多くの学生が地域に根ざした研究を推進されており,その成果は大きいものと存じております。
 採択された地(知)の拠点整備事業は「地域と創る"いわて協創人材育成+地元定着"プロジェクト」と命名されていると伺っており,このことは,全学を挙げて地域を志向した教育・研究・社会貢献を進め,学外と積極的に関わり,地域・地場企業の課題解決に資する人材を育成するとともに,卒業後においても中核的存在として地域を牽引していく人材を輩出していくという貴学の気概と強い意志の表れと存じております。
 学生の皆様におかれましては,本事業を通じて,盛岡,そして岩手をフィールドとして学びを深め,地域を知り,更に愛着を持っていただくとともに,この地において学びと経験を生かしていただくことをお願いする次第であります。
 結びに,本事業が実り多いものとなり,事業の取組を通して,これまでの連携がより一層強固なものとなることを祈念し,メッセージといたします。

平成26年7月 盛岡市長 谷藤 裕明

釜石市からのメッセージ

 東日本大震災によって甚大な被害を蒙った岩手県沿岸の被災地においては、震災以前から、人口減少、少子高齢化、地域経済の再生などが課題となっておりました。
 当市では、人口減少への対策や産業振興策として、整備が進められている復興道路の三陸沿岸道路、復興支援道路と位置付けられている東北横断自動車道釜石秋田線の結節点となる地理的条件を生かした水産業の6次産業化や新規産業創出、商業集積による交流・にぎわい拠点の創出に向けて取り組んでおります。
 また、将来に向けたまちづくりには、若者の力が欠かせないことから、地元若者事業者の育成や、若者の地元定着の取り組みにも力を入れております。
 こうした中、岩手大学が国の「地(知)の拠点整備事業(COC)」の採択を受け、地域の課題解決に取り組み、岩手の将来を担う人材育成を目指した事業を実施していくことは、正に時宜を得た取り組みであることから、この事業が実りあるものとして展開され、成果が上げられるよう協力してまいりたいと存じます。
 被災地における人口減少、少子高齢化などの課題は、将来の日本社会の姿を先取りしているとも言われており、被災地の今を学び、課題解決に向けて検討を重ねることは、これから日本が直面していくであろう諸課題への処方箋にもなるものと考えております。
 このCOC事業を通じて、震災からの復興にも資する将来を担う人材の育成を図り、被災地を含めた地域で幅広く活躍することで、岩手全体の活力ある地域形成につながっていくことを期待しております。

釜石市長 野田 武則