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教職員対象研修を開催しました
去る12月22日(火)、本学におけるキャリア教育の構築およびPBL普及のさらなる推進に向け、講演とワークショップを含む三部構成による教職員対象研修を実施しました。
第1部では、「大学におけるキャリア教育~専門教育とキャリア教育の融合~」と題し、五十嵐浩也氏(筑波大学執行役員 ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター長 芸術系 教授)にご講演いただきました。初等・中等教育から高等教育に至る各発達段階における自立を促すキャリア教育の重要性、キャリア形成支援をめぐる近年の動向、多様なキャリア支援の方法の一つであるキャリア教育と就職支援との異同、筑波大学における実践的な取組などについてご説明いただきました。「大学」でのキャリア教育においては、個人としての自立をいかに高め、実際の職業、社会に接続していくのか、という総合的な視点から、リベラルアーツ(教養教育)のみならず各学部の専門教育においてもキャリアを意識すること、また、実際に動きながら、生きる力を身に付けるPBLやアクティブラーニングの体験を長期インターンシップに繋げていくために学内の連携体制の構築が重要である等、多くの示唆を得ることができました。
*当日のPPT及び講演抄録を希望される方は、以下に問合せて下さい。
【問合せ・申込み:第1部】
教育推進機構 特任准教授 遠藤雅子
E-mail:endom(@)iwate-u.ac.jp
第2部では、「アクティブラーニングとしての“PBL”の発展とその実践~デンマークにおけるPBL(オルボーモデル)に学ぶ~」と題し、伊藤通子氏(東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境システム学専攻 特任研究員)にご講演頂きました。従来型の系統学習とは異なるPBLの特徴、PBL導入当初の疑問、形の模倣ではなくPBLを根付かせていく上での範となるデンマークオルボー大学のPBLモデルの定義、カリキュラム構成、評価の方法等について、有用な知見を得ることができました。
続く第3部では、「岩手大学における実践上の課題」をテーマとするワークショップを実施しました。授業の最初におこなうディスカッション訓練、合意形成やアイディア出しのビジネスツールの応用例として、グループに分かれてのブレーン・ストーミング、マッピング手法などを体験しました。なお、今回を含め、PBL授業の一部をご体験頂く連続講座(第2回WS 1月14日、第3回WS 3月2日)を実施いたします。
伊藤通子氏による講演 |
ワークショップの様子 |
第2部 : | アクティブラーニングとしてのPBLの発展とその実践 |
第3部 : | PBL授業をつくるⅠ(前半) PBL授業をつくるⅠ(後半) *サイズが大きいので分割しております |
講演終了後には、「意図しない形ではあるが、筑波大学ではGPA導入とともにキャリアポートフォリオを授業内で活用する現象も起きつつある。」「オルボー大学モデルに近づけていく上での課題として、基礎力をつけるためには、低学年のうちに系統学習からの切り替えが重要である。」「教職員や地元企業の方々との協働を踏まえたチーム学習をいかに構築していくか。」「アクティブラーニングとしてのPBL科目を増やすと受講生が減る、といった傾向にどのように対応するのか。」等について、積極的な質疑応答が交わされました。
また、ワークショップ終了後の全体の振り返りでは、授業の全体デザインと関わる評価の問題、文系と理系でPBLへの親和性が異なることを前提に目の前にある学生の状況を分析しつつ、多様な視点から学生自身が客観視する力や主体的に学び取る力をいかにつけていくのか等を中心に、活発な意見交換がおこなわれました。
なお、今回の研修(第2部)に公務等のご都合により出席できなかった教職員の皆様には、学内便にて当日の配布資料をお届けいたします。希望される方は下記宛までお問合せください。
【この記事に関するお問合せ先(第2部資料申込み)】
教育推進機構 特任准教授 後藤厚子
E-mail:atsgotoh(@)iwate-u.ac.jp